「年間走行距離が○○○○キロまでのお客様で…」というフレーズを耳にする方も多いでしょう。そう、通販型自動車保険のCMで。ご丁寧に車種や年式まで条件として教えてくれたりしてしまうので、「あら、うちの車って一般的な家と比較して、距離走り過ぎかしら?」なんて思ってしまったりするわけですよ。通販型自動車保険が車種や年式、走行距離や、使用条件まで事細かにCMで説明するのは、保険料金の説明をするためなのですけれどね。

買取査定には走行距離が短ければ有利という訳でもない

買取査定の時、走行距離は一般的に、短ければ短いほど有利だったりします。同じ年式であれば、走行距離が短い車のほうが、長い車よりも高い査定金額が提示されることが多いです。ただ、ここで肝なのが年式と走行距離の関係性です。通販型自動車保険の例ではありませんが、買取会社では使用期間(今の西暦-車の年式で算出)と走行距離の一般的な関係性を把握していたりします。なので、ぱっと見で「この年式でこの走行距離は妥当だね」とか、「この年式で、この走行距離はおかしいんじゃないの?」なんてことを判断したりします。

偏摩耗の疑いで査定額が減額になるケース

あれ?
走行距離って短ければ短いほどいいんじゃないの?
と思われそうですが、実はそうではないのです。購入してから5年も、10年も経過しているのに、走行距離がおどろくほど短い。このような場合、買取店の査定士は機関の劣化や、偏摩耗を疑います。車だって機械です。メンテナンスをしてきっちり使い続けることが、機械としての性能を保つ秘訣なのです。5年も、10年も経過しているのに走行距離が短い場合、この「きっちり使い続ける」から外れてしまっている車両ではないか。買取店査定士は、そう疑ってかかるのです。
もちろん、逆の場合もしかりです。購入してから2年しか経過していないのに、走行距離がものすごく多い車に対しても、「ピン!」とアンテナを立てたりするのです。

走行距離が多いのに査定でマイナスにならない事例

でも、走行距離が多いと査定はマイナスになるのでしょ?
基本、マイナスになりがちなのですが、ナゼ、そのような走行距離となったのかを、しっかり説明してみて下さい。もし、「趣味のため、毎週、東京~名古屋を車で往復しています。スピード違反が怖いので、最高速度はしっかり守ってね。もちろん、点検も、車検もしっかり受けていますよ」という説明ができたのなら、走行距離が多くても、気にするほどに査定額が下がるようなことはないでしょう。なぜならば、先ほど説明したように、車も機械です。メンテナンスをしてきっちり使い続けることが、機械としての性能を保つ秘訣なのです。「趣味のため、毎週、東京~名古屋を…」という説明が、ピッタリコレに当てはまるから、査定額はそれほど下がらないですむのです。

もちろん、そんな使い方をしていないのに、嘘ついちゃダメですよ。嘘ついても、プロの査定士が車を見るとバレてしまうのですか。