今の若い人には信じられないでしょうが、少し前まで、高級オプション三種の神器というものがあったのです。
歴史の教科書に出てくるカー・クーラー・カラーテレビみたいなのと同じですね。それは何かといいますと、屋根革マルチといいます。
「屋根革マルチ?」
全く意味不明ですが、屋根とはサンルーフ、革とはレザーシート、マルチとはカーナビを意味しているのです。
なんで、カーナビがマルチというかというと、その昔、マルチインフォメーションディスプレイなんていっていたのですよ。21世紀にマルチインフォメーションディスプレイというと全く違うものを意味しちゃうので、お気をつけください。
なかなか信じられないことなのですが、80年代後半、バブル景気に向けて、これらのオプションが装着されているという、その事実がクルマの格を挙げていたのです。まぁ、実際、バブル絶頂期になると、BMWは六本木カローラと言われたり、日本製スポーツカーなのにプレミアム価格がついちゃって、とんでもないことになっていたりしたのですけれどね。
で、21世紀の今、カーナビが付いていないクルマを探すほうが大変な時代です。
逆に「カーナビって地図が古いままじゃない。そう考えると、タブレットにグーグルマップを表示させるのがいいよね」なんて、なっちゃったりしています。とはいえ、いくらあなたがハイテクディバイスに強いオーナーさんであっても、買取査定時にはカーナビが無いよりある方が有利なのは事実です。昔と違うのは、「ない」が平均で「ある」がプラスになるのではなく、「ある」が平均で、「ない」がマイナスになるという点ですがね。
カーナビがある事自体がプラス査定になりにくいですが、自動ブレーキシステムや、横滑り防止装置などのオプション装備が付いている場合は、査定金額がプラスになる場合が多いです。
ボディのガラスコーティングも、プラス査定になる確率が多いです。
見てぱっとわかりやすいオプション装備はいいのですが、自動ブレーキシステムや、横滑り防止装置、ボディのガラスコーティングは目立ちにくい装備です。
もし、手放そうとしている愛車にそれらのオプション装備が装着されている場合は、一生懸命存在をアピールしましょう。査定額がアップするかも知れませんよ。